症状マネジメント
- 2016.11.07 Monday
- 14:00
甲南病院では『症状マネジメント』発表会を行いました。
『症状マネジメント』は甲南会看護部が大切にしている取り組みの一つです。
“患者さんが体験している痛みを理解できる看護師を育てたい”
という思いから始まり、今年でなんと10年目となりました。
今年も卒後2,3年目の看護師45名が発表し、77名もの先輩が聞きに来てくれました
先輩たちの指導を受け、苦労して完成した発表のスライドには、指導者の名前も書かれます。
先輩も発表や質問のたびにドキドキです。
発表では骨折やがんによる「痛み」や、化学療法治療に伴う「しびれ」や「味覚障害」など
治療だけでは取りきれない苦痛に対して【なんとかしてあげたい】という思いで
【何かできること】を患者さんと一緒に考え、活動した結果が報告されました。
参加者からはたくさんの質問があり、より深い学びの場となりました。
この『症状マネジメント』は、患者さんと一緒に「できること」を考え、
患者さん自身のセルフケア能力を高めていくためのお手伝いです。
《その人が体験している主観的な“症状”に対しては、患者さん自身が最も熟練した対応者であり、
最も重要なケアの提供者である。》
なるほど…講師の先生もおっしゃっていた通り病院って
「やっちゃダメ」「食べちゃダメ」のダメ出しの一方通行で、
その理由をきちんと患者さんに説明できる医療者や場が少ない…。
“している”けれど、“してるつもり”になっちゃってるんだろうなぁ、きっと。
だから患者さんは【症状】に対するケア提供者になれず、
長い間つらい思いを抱えて生きていかなければならない
この研修に参加して10年たってもまだ、深い反省と新しい気づきがいっぱいです。
一生懸命指導してくれた先輩方、教育委員の皆さま、
本当にありがとうございました
※研修生の皆さん、発表が終わってホッとしているところでしょうが、
毎年恒例の『突撃!看護部長の質問コーナー』が待っていますよ。
お楽しみに待っていてくださいね